EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
クリスタル・カテドラル
© Farragutful / CC BY-SA 4.0
FIG. 01 — Q1051217

クリスタル・カテドラル Crystal Cathedral

カリフォルニア州ガーデングローブのガラス張りの礼拝堂。フィリップ・ジョンソンとジョン・バーギーが設計し1980年に完成、一万枚を超える鏡面ガラスで柱のない大空間を覆う。現在はカトリックのクライスト・カテドラル。

FIG. 02 — Location33.7874° N 117.8989° W
アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ガーデングローブ
§1 — 概要

概要

クリスタル・カテドラル(Crystal Cathedral)は、アメリカ・カリフォルニア州ガーデングローブに立つガラス張りの巨大な礼拝堂である。テレビ伝道師ロバート・H・シュラーの会衆のために、フィリップ・ジョンソンとジョン・バーギーが設計し、1980年に完成した。一万枚を超える鏡面ガラスで全体を覆い、内部に柱を持たない大空間を実現した、20世紀後半の宗教建築を代表する作例である。

歴史

シュラーは1955年、ドライブイン・シアターでの「車の中の礼拝」から伝道を始め、テレビ番組「アワー・オブ・パワー」の成功とともに会衆を急速に拡大させた。手狭になった会堂に代わる新会堂として、モダニズムの巨匠ジョンソンに設計を委ねる。1977年に着工し、視聴者からの献金を主な財源として1980年に竣工、同年9月に献堂された。しかし2010年に運営団体が破産し、2012年に建物はカトリックのオレンジ教区へ売却される。改修を経て2019年、「クライスト・カテドラル(Christ Cathedral)」としてオレンジ教区の司教座聖堂に再奉献された。

建築的特徴

平面は四芒星形を基本とし、その内側に十字形が刻まれる。建物全体は鋼管を組んだスペースフレーム・トラスで支えられ、これに一万二千枚あまりの鏡面ガラスをシリコーンで接着したカーテンウォールを張る。室内に構造柱を立てない透明な大空間は、長さおよそ126メートル・高さおよそ39メートルに及ぶ。ジョンソンは「これは光と影の建築ではなく、光のみの建築である」と語り、外光を濾過して内部を満たす設計とした。マグニチュード8.0の地震に耐える構造計算も施されている。

意義・現在

クリスタル・カテドラルは、礼拝堂をテレビ・スタジオとして構想した最初の本格的な宗教建築であり、メガチャーチという現象を空間化した点で建築史にとどまらぬ意味を持つ。リチャード・ノイトラ、ジョンソン、リチャード・マイヤーという三人のモダニストの建築が並ぶ敷地は「モダニズムの三位一体」とも呼ばれる。現在はカトリックの典礼に合わせて内部が改修され、司教座聖堂として用いられている。

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LAST EDIT — 2026.06.30
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