EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
ドロットニングホルム宮殿
© Pudelek / CC BY-SA 4.0
FIG. 01 — Q208559
様式 · バロック建築 時代 · バロック・ロココ 類型 · 宮殿・邸宅 ★ ユネスコ世界遺産(ドロットニングホルムの王領、1991年)

ドロットニングホルム宮殿 Drottningholm Palace

Drottningholms slott

ストックホルム近郊に建つスウェーデン王室の宮殿。テッシン父子が手がけた北欧バロックの離宮で、整形庭園と保存状態の良い宮廷劇場で名高い。1991年に世界遺産登録。

FIG. 02 — Location59.3217° N 17.8864° E
スウェーデン ストックホルム県 エーケレー
§1 — 概要

概要

ドロットニングホルム宮殿(Drottningholms slott)は、ストックホルム近郊のローヴェン島に建つスウェーデン王室の宮殿である。17世紀後半に王太后ヘドヴィグ・エレオノーラのために建てられたバロック様式の離宮で、フランスのヴェルサイユを範とした左右対称の構成と整形庭園で知られる。現在もスウェーデン国王一家の私的な居所となっている。

歴史

前身の館が1661年に焼失したのを機に、王太后ヘドヴィグ・エレオノーラは建築家ニコデムス・テッシン(父)に新宮殿の設計を委ね、1662年に建設が始まった。父テッシンの死後は息子のニコデムス・テッシン(子)が事業を引き継ぎ、1700年ごろに主要部を完成させた。18世紀には宮廷劇場や中国風の離宮「中国の城」が増築され、ロココの時代を経て複合的な王領へと育っていった。

建築的特徴

中央棟を軸に翼屋を左右対称に配し、緩やかな階段とテラスで庭園へと連続させる構成は、フランス・バロックの王宮形式を北欧に移植したものである。整形式庭園には刈り込みの並木と彫像、噴水が幾何学的に配される。庭園の奥に建つ離宮「中国の城」(1769年完成)は、18世紀ヨーロッパのシノワズリ趣味を伝えるロココ建築である。1766年に完成した宮廷劇場は、18世紀の舞台機構をほぼ当時のまま残す、世界的にも稀な遺構である。劇場は18世紀末以降ながく使われずに忘れられていたが、20世紀初頭に当時の舞台装置や背景幕を備えたまま再発見され、現役の劇場としてよみがえった。

意義・現在

ドロットニングホルムは、宮殿・劇場・庭園・中国の城を含む一体の王領として、スウェーデン・バロックの到達点を示す。良好に保存された宮廷劇場は今も上演に使われ、建築史・演劇史の両面で重要である。1991年、これらの全体が「ドロットニングホルムの王領」としてユネスコ世界遺産に登録された。

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LAST EDIT — 2026.06.25
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