EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
イタリアビル
© Dornicke (Lucas B. Salles) / Public domain
FIG. 01 — Q170610
様式 · モダニズム建築 時代 · 近代モダニズム 類型 · 超高層 ★ サンパウロ市指定歴史的建造物(CONPRESP)

イタリアビル Edifício Itália

Edifício Itália

ブラジル・サンパウロ中心部に建つ高さ約165メートルの超高層ビル。ドイツ出身の建築家アドルフ・フランツ・ヘープの設計により1956年から1965年にかけて建設された。日射を制御する立面構成をもつモダニズムの作品で、最上部の展望階とレストランからは市街を一望できる。

FIG. 02 — Location23.5454° S 46.6436° W
ブラジル サンパウロ州 サンパウロ
§1 — 概要

概要

イタリアビル(エディフィシオ・イタリア/Edifício Itália)は、ブラジル・サンパウロ中心部のレプブリカ地区に建つ、高さ約165メートル・46階建ての超高層ビルである。正式名称はチルコロ・イタリアーノ(イタリア協会)に由来する。1965年の竣工当時から市を代表する高層建築の一つであり、最上部には市街を見渡す展望階とレストラン「テラッソ・イタリア」が設けられている。

歴史

設計を手がけたのは、ドイツに生まれ第二次世界大戦後にブラジルへ移ったモダニズムの建築家アドルフ・フランツ・ヘープである。ヘープは渡伯以前にパリでル・コルビュジエのもとで働いた経歴をもち、その理念をサンパウロで展開した。本ビルは1956年に着工し、1965年に完成した。竣工後の1967年には41階のレストランが開業し、市の名所として定着した。サンパウロが外国出身の建築家を積極的に受け入れた時代を象徴する作品でもある。

建築的特徴

立面は、強い日射を遮りつつ自然換気を促すよう設計されており、外気と室内環境を調整する工夫が施されている。庇状の要素を立面に連ねるブリーズ・ソレイユの手法は、熱帯気候に応答するブラジル・モダニズムに広く見られるもので、本ビルでも外観の基調をなしている。垂直性を強調した端正なプロポーションは、装飾を排して機能を造形に結びつけるモダニズムの規範に沿うものである。

意義・現在

イタリアビルは、サンパウロの近代的な都市景観を形づくった高層建築として知られ、市の歴史的建造物にも位置づけられている。展望階は一般に公開され、サンパウロの市街を一望できる場所として観光客を集めている。長く市内で最も高い建築の一つに数えられ、街の輪郭を象徴する存在であり続けてきた。ヨーロッパのモダニズムが南米の大都市へ移植され、その地の気候と文化のなかで根づいた過程を示す好例といえる。

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LAST EDIT — 2026.06.28
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