EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
エレファント&キャッスル駅
© Sunil060902 / CC BY-SA 3.0
FIG. 01 — Q1481451

エレファント&キャッスル駅 Elephant & Castle tube station

ロンドン中心部南、サザーク区にある地下鉄駅。1890年に世界初の深層チューブ「シティ・アンド・サウス・ロンドン鉄道」の駅として開業し、1906年にはレスリー・グリーン設計の、オックスブラッド色ファイアンスをまとうベイカールー線駅舎が加わった。

FIG. 02 — Location51.4956° N 0.1006° W
イギリス サザーク・ロンドン特別区 ロンドン
§1 — 概要

概要

エレファント&キャッスル駅(Elephant & Castle tube station)は、ロンドン中心部南、サザーク・ロンドン特別区のエレファント・アンド・キャッスル地区にあるロンドン地下鉄の駅である。ノーザン線(バンク支線)の途中駅であり、ベイカールー線の南の終点でもある。性格の異なる二つの駅舎が二度の開業を経て一体化した、初期チューブ網の重層的な歴史を体現する駅である。

歴史

ノーザン線側は1890年12月18日、世界初の深層電気チューブ鉄道シティ・アンド・サウス・ロンドン鉄道(C&SLR)の駅として開業した。設計はトマス・フィリップス・フィギスで、揚水機を収める鉛葺きのドームを戴く赤煉瓦の駅舎は、ケニントン駅と共通する初期チューブの様式であった。一方ベイカールー線側は1906年8月5日、ベイカー・ストリート・アンド・ウォータールー鉄道の南の終点として開業し、レスリー・グリーンが設計した。両駅は当初別会社に属したが、同年8月10日に地下通路で接続された。C&SLR側の駅舎はその後1920年代・1960年代・2003年と幾度も建て替えられ、フィギスの建物は現存しない。

建築的特徴

現在も創建時の姿をよく留めるのは、グリーンによるベイカールー線駅舎である。鉄骨フレームに、リーズ・ファイアクレイ社製のオックスブラッド色(牛血色)のファイアンス(施釉テラコッタ)を張り、二階に半円アーチの大窓を並べた平屋根の構成は、UERL(ロンドン電気鉄道会社)が網全体に与えた「ハウス・スタイル」の典型である。平屋根は駅舎の上に別の建物を載せられるよう意図されたもので、本駅でも上層をオフィスが占める。六つのアーチが街路に面し、そのうち二つは店舗に充てられている。

意義・現在

レスリー・グリーンが1903年以降に手がけた約50の駅舎は、オックスブラッド色のファイアンスによって初期チューブ網に統一された視覚的個性を与え、ロンドン地下鉄の原風景を形づくった。エレファント&キャッスル駅の建物は被登録建造物ではないものの、グリーンの「ハウス・スタイル」を今に伝える数少ない現存例の一つである。駅は今日も運転士の車庫を兼ねて運用され、ベイカールー線の南方延伸構想の起点として、将来計画の焦点にもなっている。

関連する建築

Related
同じ時代
構造表現主義 エッフェル塔
1889 · パリ
エッフェル塔
Stéphen Sauvestre

エッフェル塔(tour Eiffel)は、パリ七区のシャン・ド・マルスに立つ高さ約330メ…

同じ時代
新古典主義建築 自由の女神像
1886 · ニューヨーク
自由の女神像
Eugène Viollet-le-Duc

ニューヨーク港リバティ島に立つ新古典主義の巨像。フランスからアメリカへ贈られ…

データ: Wikidata (Q1481451) / 画像: © Sunil060902 / CC BY-SA 3.0 — Wikimedia Commons
LAST EDIT — 2026.06.22
ENTRY ID — BLD-0225