EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
カルマル大聖堂
© Västgöten / CC BY-SA 3.0
FIG. 01 — Q1236665

カルマル大聖堂 Kalmar Cathedral

Kalmar domkyrka

スウェーデン南東部、カルマルの旧市街広場に建つ大聖堂。1660年に着工し1703年に完成した、ニコデムス・テッシン(父)設計によるスウェーデン・バロックの記念碑的作例である。

FIG. 02 — Location56.6644° N 16.3653° E
スウェーデン カルマル県 カルマル
§1 — 概要

概要

カルマル大聖堂(Kalmar domkyrka)は、スウェーデン南東部スモーランド地方の都市カルマルにある、スウェーデン国教会の大聖堂である。要塞都市として再建された新市街の中央広場(ストールトリエット)に市庁舎と向かい合って建ち、宮廷建築家ニコデムス・テッシン(父)が手がけたスウェーデン・バロックの代表作のひとつに数えられる。

歴史

17世紀半ば、カルマルの市街はクヴァルンホルメン島へ移され、ルネサンス的な理念に基づく要塞都市として計画された。教会と市庁舎を広場の両側に対置する配置も、この計画の一部である。大聖堂は1660年に着工したが、スコーネ戦争(1675〜1679年)などでたびたび工事が中断し、戦後に再開されて1703年にようやく完成した。その後も18世紀末以降、火災からの修復が幾度も行われ、19世紀末にはヘルゴ・ゼッテルヴァルの提案に基づく内部の改装が、20世紀初頭にも市建築家による改修が重ねられた。

建築的特徴

壁体にはゴットランド産の石灰岩が用いられ、ヴォールトや開口部まわりには煉瓦が、屋根には銅板が葺かれている。ドームを設けず、高い位置に大きな窓をとった明快な構成は、イタリアの古典主義建築に学んだテッシンの理念をよく示している。装飾を抑えた量塊と均整のとれた立面は、それまでのスウェーデンにはなかった古典的なバロックの空間を成立させた。

意義・現在

カルマル大聖堂は、ニコデムス・テッシン(父)がイタリア仕込みの古典主義をスウェーデンに根づかせた画期的な作品であり、以後の同国における記念碑的建築の規範となった。現在もカルマルの大聖堂として礼拝に用いられ、広場の中心的な存在であり続けている。

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LAST EDIT — 2026.06.28
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