EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
新シナゴーグ
© Ansgar Koreng / CC BY 3.0 de
FIG. 01 — Q246474

新シナゴーグ New Synagogue Berlin

Neue Synagoge

ベルリン中心部オラニエンブルガー通りに建つシナゴーグ。19世紀半ば、ユダヤ人共同体の中心的な礼拝堂として建てられ、アルハンブラを思わせるムーア・リヴァイヴァル様式と金色のドームで知られる。ナチス期と戦災を経て、現在は街路側の正面が再建されている。

FIG. 02 — Location52.5247° N 13.3944° E
ドイツ ベルリン ベルリン
§1 — 概要

概要

新シナゴーグ(Neue Synagoge)は、ドイツの首都ベルリン中心部、ミッテ地区のオラニエンブルガー通りに建つシナゴーグである。19世紀半ば、増え続けるベルリンのユダヤ人共同体が手狭になった旧シナゴーグに代わる中心的な礼拝堂として建てられた。アルハンブラ宮殿を思わせる東方風の意匠と、街路に輝く金色のドームによって、ベルリンを代表する歴史的建造物の一つに数えられる。

歴史

設計は建築家エドゥアルト・クノーブラウフが手がけ、1859年に着工された。しかしクノーブラウフは1865年に世を去り、その後はフリードリヒ・アウグスト・シュテューラーが工事の大半と内部の意匠を引き継いだ。1866年、当時プロイセン首相であったオットー・フォン・ビスマルクの列席のもとで落成し、3,000人を収容する大規模な礼拝堂が完成した。1938年の「水晶の夜」では、近隣の警察官の機転によって放火を免れ、難を逃れた数少ないシナゴーグの一つとなった。だが第二次世界大戦中の1943年に空襲で大きく損壊し、戦後の1958年には荒廃した主堂部分の多くが取り壊された。1988年から1991年にかけて街路側の正面が再建され、1995年に記念施設として開かれた。

建築的特徴

最大の特色は、当時のドイツでは珍しいムーア・リヴァイヴァル様式の採用にある。オラニエンブルガー通りに面する正面は、色の異なる煉瓦を組み合わせた多彩な壁面で、彫りを入れた煉瓦やテラコッタによって細やかに飾られる。中央に金色の肋骨を見せて立ち上がるドームは、両脇の小塔とともに通りに鮮烈な印象を与える。内部は、鋳鉄の柱や架構を用いて広い空間を実現し、アラベスクや幾何学文様による装飾が祈りの場を彩っていた。スペインのイスラーム建築に由来するこの東方的な様式は、ヨーロッパのなかでユダヤ人が自らの歴史的な起源を表す手段として、19世紀に各地のシナゴーグで好まれたものである。

意義・現在

新シナゴーグは、19世紀ベルリンにおけるユダヤ人共同体の繁栄と自負を映す建築であると同時に、その後の破壊と喪失の歴史を刻む証人でもある。再建された正面の背後には、かつて主堂があった敷地が空白として残され、失われた建物の輪郭を伝えている。現在は「ツェントルム・ユダイクム(ユダヤ・センター)」として資料の展示や礼拝に用いられ、ベルリンの記憶をめぐる場として多くの来訪者を迎えている。

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LAST EDIT — 2026.06.26
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