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サン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂
© PaestumPaestum (Wikimedia Commons) / CC BY 4.0
FIG. 01 — Q241410
様式 · 新古典主義建築 時代 · 新古典・歴史主義 類型 · 宗教建築 ★ ナポリ歴史地区(1995年登録のユネスコ世界遺産)の構成資産

サン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂 San Francesco di Paola

ナポリのプレビシート広場に面する新古典主義の聖堂。ブルボン家の王位回復を記念して1816年に着工し、1846年に完成した。ローマのパンテオンに着想を得た円形堂と半円形の列柱廊で知られる。

FIG. 02 — Location40.8353° N 14.2475° E
イタリア カンパニア州 ナポリ
§1 — 概要

概要

サン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂(San Francesco di Paola)は、ナポリ旧市街のプレビシート広場に面して建つバシリカである。イタリアにおけるドーム建築・新古典主義の代表作の一つに数えられ、広場を抱き込む半円形の列柱廊とともに、ナポリを象徴する都市景観をかたちづくっている。

歴史

建設は、ナポリを追われていたブルボン家のフェルディナンド1世が王位に復帰したことと深く結びついている。王は守護聖人である聖フランチェスコ・ディ・パオラへの感謝の念から、広場を見おろす位置に聖堂を建てることを誓願した。設計は公開競技に付され、スイス・ルガーノ出身でナポリに活動したピエトロ・ビアンキの案が選ばれた。礎石が据えられたのは1816年、ファサードが整ったのが1824年、内部装飾が1836年、彫像の据え付けが1839年で、聖堂全体の完成は1846年に至った。前面に広がるドーリア式の列柱廊そのものは、これに先立ってレオポルド・ラペルータが設計したものである。

建築的特徴

聖堂の本体は直径およそ34メートルの円形堂で、その構成は明らかにローマのパンテオンを範としている。半球形のドームが中央空間を覆い、頂部から落ちる光が内部を照らす。前面には三角形のペディメントを戴くポルティコが張り出し、左右には小規模なドームを頂く副礼拝堂が従う。外へ向かっては、広場を半円に囲む列柱廊が両翼を伸ばし、聖堂と都市空間とを一体の構図に結びつける。多彩色の大理石で幾何学文様を描く床は、簡素な外観と対照をなす豊麗な内部をつくり出している。

意義・現在

この聖堂は、古代ローマの理想を19世紀のナポリによみがえらせた新古典主義建築の到達点であり、王権の記念碑としての性格と、信仰の場としての機能とを併せもつ。聖堂と列柱廊が一体となって構成するプレビシート広場は、ナポリ歴史地区の中心的な景観をなし、同地区は1995年にユネスコ世界遺産に登録された。今日も現役の聖堂として用いられるとともに、広場は市民生活と祝祭の舞台でありつづけている。

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