スカーラ大聖堂 Skara Cathedral
スウェーデン最古の司教区スカーラの大聖堂。12世紀のロマネスク聖堂に始まり、13〜14世紀にゴシック化し、現在の双塔の姿は19世紀末のゼッテルヴァルによる修復に拠る。
§1 — 概要概要
スカーラ大聖堂(Skara domkyrka)は、スウェーデン西部の古都スカーラに立つ、スウェーデン国教会スカーラ司教区の大聖堂である。スカーラ司教区はスウェーデン最古の司教区とされ、その母聖堂として千年に近い歴史を刻んできた。聖母マリアに捧げられている。
歴史
10世紀に起源をもち、1125年から1175年ごろに最初の石造聖堂がロマネスク様式で建てられた。現在の内陣は13世紀初頭、身廊と袖廊は14世紀前半にゴシック様式で形づくられ、建材には西イェータランド産の砂岩が用いられている。聖堂は16世紀・18世紀・20世紀の火災などでたびたび損傷し、その都度修復された。1760年代には南面にバロックの正面が加えられている。現在見られるゴシック・リヴァイヴァルの外観は、建築家ヘルゴ・ゼッテルヴァル(1831–1907)が指揮した1886年から1894年の修復によるもので、それまで平らだった双塔に尖頭の尖塔が架けられた。
建築的特徴
平面は身廊と側廊から成り、交差部に袖廊が交わる。内部にはリブ・ヴォールトを架けた高ゴシックの空間が広がる。西側の二つの塔には四つの鐘が下がり、塔は約63メートルの高さに達する。最古層をなす10世紀のクリプトは、13世紀以来石材の下に埋もれていたが、1949年に再発見された。1945年から1976年にかけて画家ボー・ベスコフが制作した37面のモザイク状のステンドグラスが、聖堂内に色光を落としている。高い天井とステンドグラスの光が相まって、垂直性を強調するゴシックらしい内部空間を生んでいる。
意義・現在
中世の起源と近代の修復が幾重にも積み重なったスカーラ大聖堂は、その姿そのものがスウェーデン教会建築の長い来歴を語る。司教座聖堂として現役の祈りの場であり続けるとともに、再発見されたクリプトは創建期の記憶を今に伝えている。