EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
東京国立博物館
© Wiiii / CC BY-SA 3.0
FIG. 01 — Q653433
様式 · 帝冠様式 時代 · 新古典・歴史主義 類型 · 文化施設 ★ 重要文化財(本館・表慶館ほか)

東京国立博物館 Tokyo National Museum

上野公園に建つ1872年創設の日本最古の博物館。瓦屋根を載せた渡辺仁設計の本館(帝冠様式、1938年開館)と、片山東熊設計のネオ・バロックの表慶館を擁する、重要文化財の建築群である。

FIG. 02 — Location35.7189° N 139.7764° E
日本 東京都 台東区
§1 — 概要

概要

東京国立博物館(とうきょうこくりつはくぶつかん)は、東京都台東区の上野公園内にある、1872年(明治5年)創設の日本最古の博物館である。日本と東洋の美術・工芸・考古資料を収集・公開し、数多くの国宝・重要文化財を所蔵する。敷地内には時代を異にする複数の展示館が建ち並び、なかでも本館と表慶館は、近代日本が西洋建築をいかに受容し翻案したかを物語る重要文化財の建築として知られる。

歴史

博物館の起源は、1872年に湯島聖堂で開かれた博覧会にさかのぼる。1881年(明治14年)には、上野の地にイギリス人建築家ジョサイア・コンドルが設計した煉瓦造の初代本館が完成したが、これは1923年の関東大震災で損壊し、現存しない。1900年には皇太子(後の大正天皇)の成婚を記念して新たな美術館の建設が決まり、宮廷建築家・片山東熊の設計により、1908年に表慶館が竣工した。震災で失われた本館の再建は設計競技に付され、「日本趣味を基調とした東洋式」を条件とする273点の応募から渡辺仁の案が選ばれた。これをもとに実施設計が行われ、1932年に着工、1937年に竣工、1938年に現在の本館が開館した。

建築的特徴

現在の本館は、鉄骨鉄筋コンクリート造の近代的な躯体に、中央に入母屋造の大きな瓦屋根を戴いた、いわゆる帝冠様式の代表作である。左右対称の重厚な本体に和風の屋根を冠することで、西洋の構造と「日本」の意匠を結び合わせている。一方の表慶館は、中央と両翼にドームを戴く石造・煉瓦造のネオ・バロック建築で、当時の本格的な西洋様式建築の到達点を示す。様式を異にする二棟が同じ敷地に共存することで、明治から昭和に至る日本建築の歩みをたどることができる。

意義・現在

東京国立博物館は、日本における近代的な博物館制度の出発点であると同時に、その建築群自体が近代建築史の生きた資料となっている。本館・表慶館はいずれも重要文化財に指定され、現在も展示施設として使われ続けている。約12万件に及ぶ収蔵品とあわせ、文化財を「集め・守り・見せる」場として、日本の文化の中枢を担う存在である。

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データ: Wikidata (Q653433) / 画像: © Wiiii / CC BY-SA 3.0 — Wikimedia Commons
LAST EDIT — 2026.06.26
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