ウフィツィ美術館 Uffizi Gallery
フィレンツェ、アルノ川のほとりに建つ世界有数の美術館。もとはメディチ家の役所として、1560年にヴァザーリの設計で着工した。ボッティチェリの《ヴィーナスの誕生》などルネサンス絵画の至宝を所蔵し、コの字型の中庭と列柱の眺めで知られる。
§1 — 概要概要
ウフィツィ美術館は、イタリアのフィレンツェ、アルノ川のほとりに建つ美術館である。もとはメディチ家の行政・司法の役所として建てられた建物で、「ウフィツィ」とは「役所」を意味する。ボッティチェリの《ヴィーナスの誕生》をはじめ、ルネサンス絵画の至宝を所蔵する、世界で最も名高い美術館の一つである。
歴史
ウフィツィは、トスカーナ大公コジモ1世の命により、画家にして建築家のジョルジョ・ヴァザーリの設計で、1560年に着工した。フィレンツェの諸官庁を一か所に集めるための建物であった。ヴァザーリは1565年、この建物とアルノ川対岸のピッティ宮を結ぶ高架の通路「ヴァザーリの回廊」も築いている。1574年にヴァザーリが世を去ったのちは、ベルナルド・ブオンタレンティとアルフォンソ・パリージが工事を引き継ぎ、1581年に完成させた。同年、コジモ1世の子フランチェスコ1世が最上階をメディチ家の美術収集の場へと改め、これがウフィツィ美術館の始まりとなった。
建築的特徴
ウフィツィは、二棟の細長い建物を平行に並べ、アルノ川側で短い棟がつなぐ、コの字型の構成をもつ。二棟にはさまれた中庭は、奥のアルノ川へと細長く開け、両側にドーリア式の列柱が連なるコロネードが、整然とした遠近の眺めをつくり出している。後期ルネサンスからマニエリスムにかけての、均整と洗練をきわめた建築として名高い。最上階のロッジアを改めた回廊や、ブオンタレンティによる八角形のトリブーナの間が、美術館の中心をなしている。
意義・現在
ウフィツィは、16世紀以来メディチ家が集めた美術品を母体とし、1769年に一般へ公開された、世界で最も早い近代美術館の一つである。フィレンツェ歴史地区の一部としてユネスコ世界遺産に登録され、いまも年間数百万人が、ルネサンスの名画を求めて訪れる。
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