EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
ベルリン王宮
© Königlich Preußische Messbildanstalt / Public domain
FIG. 01 — Q170119

ベルリン中心部にあった旧王宮。15世紀から1918年まで選帝侯・プロイセン国王・ドイツ皇帝の居城だった。シュリューターによるプロイセン・バロックの傑作で、東ドイツ政権による解体を経て21世紀に外観が復元され、現在はフンボルト・フォーラムが入る。

FIG. 02 — Location52.5175° N 13.4028° E
ドイツ ベルリン ベルリン
§1 — 概要

概要

ベルリン王宮は、ドイツのベルリン中心部、シュプレー島に位置した旧王宮である。15世紀から1918年まで選帝侯やプロイセン国王、ドイツ皇帝の居城として機能し、アンドレアス・シュリューターによるプロイセン・バロック建築の傑作として知られた。戦後に東ドイツ政権によって取り壊されたが、21世紀に外観が復元され、現在はフンボルト・フォーラムという文化施設が入っている。

歴史

1443年の選帝侯フリードリヒ2世による築城を起源とし、16世紀にはルネサンス様式へと改築された。1689年以降はシュリューターの指揮下で、バロック様式の壮大なファサードを持つ宮殿へと大規模に改築された。その後も改修が加えられ、1845年には高さ約60メートルのドームが追加されて市街の象徴的な景観を形成した。1918年の革命で君主制が廃止されると宮殿は公的機能に転用されたが、第二次世界大戦の空襲で被害を受けた。戦後、東ドイツ当局は1950年に残存する建物を爆破・撤去し、その跡地には1976年に共和国宮殿が建てられた。しかし2008年までにこれも解体され、2007年の連邦議会決定に基づき、イタリアの建築家フランコ・ステッラの設計により2013年から2020年にかけて再建が進められた。

建築的特徴

再建された建物は、シュリューターが築いたバロック宮殿の三方の外観を歴史的に復元しながら、シュプレー川に面する側と内部空間には現代的な意匠を取り入れている。復元された外観は古典的なオーダーを用いた重厚な壁面と豊かな彫刻装飾で特徴づけられる。中央のドームと角部のポータルは、かつての王宮が市街を見渡していた輪郭を再現しており、内部は博物館・展示施設として全面的に新設され、歴史的な外観の中に現代の機能を収める構成になっている。

意義・現在

この再建は、戦後ドイツにおいて失われた歴史的建造物をいかに「取り戻す」かをめぐる記憶と都市再生の論争の中心となった。完成後はフンボルト・フォーラムとして、ベルリン国立博物館群の非ヨーロッパ地域の収蔵品を展示する施設として機能している。歴史的外観の復元と現代的な内部・用途の共存という点で、保存と創造をめぐる現代的な問いを体現する建築となっている。

関連する建築

Related
同じ様式
新古典主義建築 自由の女神像
1886 · ニューヨーク
自由の女神像
Eugène Viollet-le-Duc

ニューヨーク港リバティ島に立つ新古典主義の巨像。フランスからアメリカへ贈られ…

データ: Wikidata (Q170119) / 画像: © Königlich Preußische Messbildanstalt / Public domain — Wikimedia Commons
LAST EDIT — 2026.06.29
ENTRY ID — BLD-0751