EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
ブリュッセル空港
© Lucash / CC BY-SA 3.0
FIG. 01 — Q28934
様式 · モダニズム建築 時代 · 近代モダニズム 類型 · インフラ ★ フランドル建築遺産目録(vastgesteld bouwkundig erfgoed)

ブリュッセル空港 Brussels Airport

ブリュッセル近郊ザベンテムにあるベルギーの主要国際空港。1958年のブリュッセル万博に合わせ、ブリュンフォーら三人の建築家がアルミの浮遊屋根とガラス壁による壮大なターミナルを建てた。機能主義の名作とされ、現在も「スカイホール」として残る。

FIG. 02 — Location50.9014° N 4.4844° E
ベルギー フランデレン地域 ザベンテム
§1 — 概要

概要

ブリュッセル空港は、ベルギーの首都ブリュッセルの北東約12キロ、フランデレン地域のザベンテムを中心に広がる、同国最大の国際空港である。建築の観点から特筆されるのは、1958年のブリュッセル万国博覧会(Expo 58)に合わせて建てられた旅客ターミナルで、アルミニウムの軽やかな屋根とガラスの大壁による開放的な空間は、戦後ベルギーの機能主義建築を代表する作例とされる。

歴史

空港の起源は、第二次世界大戦下の1940年、占領下にメルスブルックに整備された飛行場にさかのぼる。1958年の万博で大量の来訪者を迎えるため、1956年に新空港の建設が決定し、同年4月に基礎工事が始まった。ターミナルの設計は、ブリュッセルのマクシム・ブリュンフォー、フランドルのジェオ・ボンタンク、ワロンのジョゼフ・ムッチェンという、ベルギーの三地域を代表する三人の建築家が共同で担った。万博開幕に間に合うよう、1958年5月に新しい空港施設が引き渡された。その後、増大する航空需要に応えて1994年には新たな旅客ターミナルが設けられ、空港は大きく拡張された。1958年のターミナルはのちに「スカイホール」と呼ばれ、2020年に改修されてイベント空間として再生している。

建築的特徴

1958年のターミナルの核心は、長さ100メートル・幅55メートル・高さ18メートルにおよぶ大きなトランジット・ホールである。空間全体は、A字形の細い柱に支えられて宙に浮くように架けられたアルミニウム製の屋根で覆われ、湾曲した屋根面はガラスの大壁に向かって立ち上がる。約1,800平方メートルにおよぶガラスのカーテンウォール越しに駐機場の旅客機を望むこの構成は、飛行の高揚感を建築化したものといえる。コンクリートとアルミニウムという当時の新素材を駆使した点でも、技術と表現が結びついた戦後モダニズムの達成を示している。

意義・現在

ブリュッセル空港のターミナルは、1958年の万博を機にベルギーが世界に示した近代建築の意欲を体現する建物である。三地域の建築家が手を携えて設計した点は、言語と地域に分かれるベルギーの国のかたちをも映している。1958年のターミナルはフランドルの建築遺産目録に登録され、戦後航空建築の貴重な遺構として評価されている。現在の空港は1994年以降のターミナルを主体に運用され、年間二千万人を超える旅客を扱うが、創建期の大ホールは「スカイホール」として保存・活用されている。

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LAST EDIT — 2026.06.22
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