ボストン美術館 Museum of Fine Arts Boston
1870年創立のアメリカ有数の総合美術館。1909年にガイ・ローウェル設計のボザール様式本館へ移転し、I・M・ペイやノーマン・フォスターらの増築を重ねてきた。エジプト美術や日本・アジア美術など広範な収蔵で知られる。
§1 — 概要概要
ボストン美術館は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンにある総合美術館である。1870年に創立され、1909年にガイ・ローウェルが設計したボザール様式の本館へ移転した。その後も第一線の建築家による増築を重ね、アメリカ有数の規模を誇る美術館へと発展した。
歴史
1870年に創立された美術館は、当初コプリー広場の建物を拠点としたが、手狭となったため移転が計画された。ガイ・ローウェルの設計により、ハンティントン・アヴェニューに面する新本館が1909年に開館した。その後も複数の建築家による増築が段階的に進められ、装飾美術棟、ヒュー・スタビンスによる拡張、I・M・ペイのウェスト・ウィングなどが加わった。2010年にはノーマン・フォスター設計のアメリカ大陸美術棟が、ガラス屋根の中庭とともに開館して展示面積を大幅に拡張した。
建築的特徴
ローウェルの本館はボザール様式の左右対称で格調高い構成をとり、ハンティントン・アヴェニュー側には古典的なポルティコが設けられ、館内の円形のロタンダはジョン・シンガー・サージェントの壁画で装飾されている。ペイのウェスト・ウィングは花崗岩とガラスの簡潔な近代的意匠で歴史的本館に接続し、フォスターの新棟は抑制された現代的な箱形と透明なガラスの大屋根で、新旧の棟をつなぐ中庭空間を生み出している。
意義・現在
ボストン美術館は、絵画・彫刻からエジプト美術、日本・アジア美術、装飾美術まで広範な収蔵で知られ、多くの来館者を集めている。古典様式の本館を核としながら、世代ごとに第一線の建築家による増築を重ねてきた点で、美術館建築が時代の様式とともに更新されてきた歩みをよく示している。隣接する付属美術学校との連携を通じて、教育・研究の拠点としても機能している。