テヘラン大学 University of Tehran
テヘランにあるイラン最古・最高峰の総合大学。1934年、レザー・シャーの近代化政策のもとに創設され、フランス人建築家アンドレ・ゴダールの基本計画により、ペルシア建築の要素を取り込んだ初期近代様式のキャンパスが築かれた。
§1 — 概要概要
テヘラン大学(دانشگاه تهران)は、イランの首都テヘランにある国立総合大学であり、同国で最も古く、最も権威ある高等教育機関とされる。1934年、レザー・シャーの近代化政策のもとに創設され、ダール・アルフォヌーンなど既存の高等学校を統合して六つの学部から出発した。中心キャンパスは、フランス人建築家アンドレ・ゴダールの基本計画にもとづいて造営され、20世紀前半のイランにおける近代建築の到達点のひとつに数えられる。
歴史
大学設立の構想は、文部大臣アリー・アスガル・ヘクマトと、文部省の技師でもあったゴダールの協議から具体化した。レザー・シャーの命により、テヘラン北郊のジャラーリーイェ庭園が用地に選ばれ、1934年に予算が配分された。ゴダールはキャンパス全体の配置計画を引き、医学部や美術学部などを自ら手がける一方、個別の校舎の多くをマキシム・シルーやローラン・デュブリュル、モフセン・フォルーギーらに委ねた。最初の建物である医学部本館(イブン・スィーナー)は1935年に開かれ、以後1940年代にかけてキャンパスが整えられていった。
建築的特徴
設計者たちはいずれもパリのエコール・デ・ボザールに学んだ世代であり、左右対称の明快な構成と、鉄筋コンクリートという当時の新素材を用いた合理的な造形を特徴とする。同時に彼らはペルシアの伝統建築への深い関心を共有しており、尖頭アーチや列柱、装飾的なタイルといった在地の意匠を近代的な躯体に織り込んだ。こうしてキャンパスは、西欧の近代建築とイラン固有の建築言語とを折衷した、パフラヴィー朝建築の代表例となった。
意義・現在
テヘラン大学は、単なる教育施設にとどまらず、近代国家イランの威信を体現する記念碑的な事業でもあった。正門の鉄製のゲートは大学の象徴として広く知られ、政治的な出来事の舞台ともなってきた。現在も多数の学部を擁する総合大学として機能し続けており、そのキャンパスはイランにおける近代建築遺産として国の文化財に登録されている。
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Related※ イランにはパノラマの自由に関する明確な規定がないが、本画像は撮影者によりCC BY-SA 4.0で提供されている。