ヴロツワフ大聖堂 Wrocław Cathedral
ポーランド、ヴロツワフの大聖堂島に建つ煉瓦ゴシックの大聖堂。洗礼者ヨハネに捧げられ、現在の建物は1244年頃に着工した。約98メートルの双塔の正面が街のランドマークをなす。
§1 — 概要概要
ヴロツワフ大聖堂(ポーランド語: Archikatedra św. Jana Chrzciciela)は、ポーランド南西部の都市ヴロツワフ、オドラ川に臨む大聖堂島(オストルフ・トゥムスキ)に建つ大聖堂である。洗礼者ヨハネに捧げられ、ヴロツワフ大司教区の司教座聖堂をなす。現在の建物は、同地に建てられた四代目の聖堂にあたる。
歴史
この地には10世紀以来、いくたびも教会が建て替えられてきた。現在のゴシック聖堂は1244年頃に着工し、周歩廊を備えた内陣と東側の塔が13世紀後半までに、双塔をもつ身廊部が14世紀半ばまでにおおむね整った。18世紀にはドームを戴くバロックの礼拝堂が東側に加えられた。第二次世界大戦末期の1945年に市街戦で大きく破壊されたが、戦後ゴシックの姿に復元され、塔の尖塔も再建された。
建築的特徴
赤煉瓦を積み上げたバシリカ式の三廊式聖堂で、北ヨーロッパの煉瓦ゴシックの系譜に立つ。内部は尖頭アーチとリブ・ヴォールトによって高く吊り上げられる。西正面の双塔は約98メートルに達し、街の遠望を画する。東端には、ウィーンの建築家ヨハン・ベルンハルト・フィッシャー・フォン・エルラッハが設計した選帝侯礼拝堂(コルプス・クリスティ礼拝堂、1716〜1724年)が付属し、楕円ドームを戴くバロックの空間がゴシックの本体と対をなす。
意義・現在
ゴシックの本体は中世の名を伝えぬ親方たちの仕事であり、そこに後世のバロック礼拝堂や19世紀のステンドグラス・尖塔が重なって、千年におよぶ建て替えの歴史を体現する。ヴロツワフ旧市街とともにポーランドの歴史記念物に指定され、市を代表する建築として親しまれている。