EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
トリニタ・デイ・モンティ教会
© SonyGM / CC BY 4.0
FIG. 01 — Q1229008
様式 · ルネサンス建築 時代 · ルネサンス 類型 · 宗教建築 ★ ローマ歴史地区(ユネスコ世界遺産)の一部

トリニタ・デイ・モンティ教会 Trinità dei Monti

Santissima Trinità dei Monti

ローマのスペイン階段の頂に建つフランス国立教会。1502年にフランス王の援助で着工し、1585年に献堂された。左右一対の鐘楼をもつ双塔ファサードで知られ、内部にはダニエレ・ダ・ヴォルテラの傑作が伝わる。

FIG. 02 — Location41.9062° N 12.4836° E
イタリア ラツィオ州 ローマ
§1 — 概要

概要

ローマの中心部、スペイン広場を見下ろす丘の上に建つカトリック教会である。スペイン階段(トリニタ・デイ・モンティの階段)の頂に位置し、その立地ゆえにローマでも屈指の景観をなす。「スペイン教会」と誤解されることもあるが、実際にはフランスにゆかりの深い教会であり、現在もフランスの国立教会の一つとされる。

歴史

1494年、カラブリア出身の隠者パオラの聖フランチェスコのために、フランス王の支援で修道院が設けられた。1502年、フランス王ルイ12世がナポリ遠征の戦勝を記念して、修道院に隣接する教会の建設を始める。工事は当初、フランス風の尖頭アーチを用いた後期ゴシックで起こされたが、進捗は滞った。やがてイタリア・ルネサンス風の教会へと姿を変え、最終的に1585年、教皇シクストゥス5世によって献堂された。シクストゥス5世はこの教会と市内を結ぶ街路ヴィア・システィナを開き、ローマ改造の要の一つに据えた。

建築的特徴

外観でもっとも目を引くのは、左右対称に立つ二基の鐘楼を備えたファサードである。1584年ごろに完成したこの正面は、ミケランジェロに連なる建築家ジャコモ・デッラ・ポルタの構想によるとされ、施工には若きカルロ・マデルノが、またアンニーバレ・リッピが関与したと伝わるが、設計の主体には諸説がある。各鐘楼にはコリント式のピラスターが配され、中央のやや後退した壁面と一体のコーニスで結ばれて、簡素ながらまとまりのある構成をみせる。教会前へ下る二股の大階段は、ドメニコ・フォンターナの手になる。

意義・現在

建築としては華美を競うローマの諸聖堂のなかでむしろ控えめだが、丘上の立地と双塔の輪郭が、スペイン広場の象徴的な風景をかたちづくっている。内部の礼拝堂には、ミケランジェロの弟子ダニエレ・ダ・ヴォルテラによる《キリストの降架》など、マニエリスムの傑作が伝わる。教会の建つローマ歴史地区は、ユネスコ世界遺産に登録されている。

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LAST EDIT — 2026.06.24
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