EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture

ネオフューチャリズム

neo-futurism
年代
1960
地域
国際的
時代
現代

ネオフューチャリズム(neo-futurism、新未来派)は、20世紀後半から21世紀にかけて広がった建築・デザインの前衛運動である。20世紀初頭にイタリアで起こった未来派(フューチャリズム)が速度や機械の力を称えたのに対し、ネオフューチャリズムはそれを現代の技術と環境意識のもとで読み替え、来るべき都市の姿を描こうとする。フランスの建築家ドニ・ラミングが、初期の未来派と区別するためにこの名を用いたとされる。

源流は、アルヴァ・アアルトやエーロ・サーリネン、バックミンスター・フラーらによる20世紀半ばの構造表現主義に求められる。1960〜70年代にはアーキグラムらの実験的な構想を経て輪郭を得て、1980年代に運動として定義された。21世紀に入ると、ザハ・ハディドやサンティアゴ・カラトラバの作品によって再び脚光を浴びた。

形態的な特徴は、直線や箱形を避けた流動的で有機的な曲面、非対称、運動感である。ガラス・鋼・コンクリートを用いて軽やかな浮遊感を生み、コンピュータによる設計が複雑な造形を可能にした。環境性能や人間の感覚への配慮を重んじる点も、初期の未来派と異なる。

代表例には、フランク・ゲーリーのビルバオ・グッゲンハイム美術館、カラトラバのバレンシア芸術科学都市、ハディドのヘイダル・アリエフ・センターなどがある。ドバイのブルジュ・ハリーファも、流麗な塔身と先端技術を結びつけたネオフューチャリズムの一例とされる。先行するハイテック建築の技術志向を受け継ぎつつ、より自由で象徴的な造形へと展開した様式といえる。

ネオフューチャリズム
§1

代表建築

Buildings