ルネサンス建築
フランス・バロック建築(French Baroque architecture)は、17世紀から18世紀にかけてフランスで展開した建築様式で、「フランス古典主義」とも呼ばれる。同時代のイタリア・バロックが曲面と劇的な装飾に走ったのに対し、フランスでは古典の秩序と均整、抑制のきいた荘重さが重んじられた。
この様式は、ルイ13世から太陽王ルイ14世にいたる絶対王政の威信と固く結びついている。壮大な規模、軸線に沿った整然たる構成、巨大なオーダーやドーム、そして幾何学的に刈り込まれたフランス式庭園が、王権の秩序を空間に翻訳した。正面中央を張り出させる構成、対になった柱や付柱、勾配の異なる二段のマンサール屋根などが、この様式の語彙となった。
代表作には、財務卿ニコラ・フーケのために築かれたヴォー=ル=ヴィコント城、ルイ14世のヴェルサイユ宮殿、ルーヴルの東面コロネード、廃兵院(アンヴァリッド)の大ドームなどがある。フランソワ・マンサール、ルイ・ル・ヴォー、ジュール・アルドゥアン=マンサール、クロード・ペローといった建築家、造園のアンドレ・ル・ノートル、装飾のシャルル・ル・ブランが、この様式を担った。
建築・装飾・庭園を一体の壮大な演出としてまとめあげる「グランド・マニエール(大様式)」も、この時代の達成である。整然とした威厳をたたえるフランス・バロックは、ヴェルサイユを範としてヨーロッパ各地の宮殿建築の規範となり、のちの新古典主義へも橋渡しをした。