EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture

ロマネスク・リヴァイヴァル建築

Romanesque Revival architecture
年代
1820 — 1920
地域
ヨーロッパ・北米
時代
新古典・歴史主義

ロマネスク・リヴァイヴァル建築(Romanesque Revival architecture)は、19世紀におこった歴史主義建築の一様式で、中世のロマネスク建築——半円アーチ、厚い壁体、重厚な柱、小ぶりの開口といった要素——を近代の用途に合わせて再解釈したものである。おおむね1820年代から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパと北米で広く流行した。ゴシック・リヴァイヴァルがより華麗な垂直性を志向したのに対し、ロマネスク・リヴァイヴァルは円みを帯びた重量感と素朴な力強さを特徴とし、教会のみならず大学、市庁舎、駅舎、博物館など多様な公共建築に用いられた。とりわけドイツ語圏では、ハインリヒ・ヒュプシュらが唱えた、半円アーチを主題とする「ルントボーゲンシュティール(円弧様式)」として展開し、煉瓦やテラコッタといった素材と結びついて独自の発展を遂げた。この流れは英国やアメリカにも波及し、アメリカではヘンリー・ホブソン・リチャードソンが、力強い石積みと深い半円アーチによる「リチャードソニアン・ロマネスク」を確立して一時代を築いた。装飾を彫り込みやすい素材と相性がよく、建物の機能や性格を外観の意匠に語らせる試みにも適していた。ロンドンの自然史博物館は、全面をテラコッタで覆い、動植物のレリーフで内部の役割を表したこの様式の代表例である。やがて装飾を排する近代建築の台頭とともに下火になるが、構造の率直な表現と素材の探究という点で、後の建築にも示唆を残した。

ロマネスク・リヴァイヴァル建築
§1

代表建築

Buildings
§2

様式の系譜

Lineage
本様式
ロマネスク・リヴァイヴァル建築
子様式
リチャードソン・ロマネスク